■各現場に柔軟に対応するくさび足場
くさび足場は、一定間隔に緊結部を備えた鋼管を支柱とし、手摺や筋交などを支柱の緊結部にくさびで緊結するタイプの足場のことです。このため、くさび足場の正式名称は『くさび緊結式足場』といい、地域によって「ビケ足場」と呼ばれることもあります。
各部材は凸金具と凹金具の両方が備えられ、ハンマーでその金具を打ち込んで固定する組み立て方法であり、最大の特徴はそのハンマー1本で組み立てることができる点にあります。部材はすべてユニットタイプなので小回りが利き、木造家屋などの低層住宅工事用から、中層建築工事用としても使われる例があります。
■くさび足場のメリット
・ハンマー1本で組み立て、解体が可能
・組み立てが簡単で、他の足場より作業時間を短縮できる
・部材がユニット化され小回りが利き、コンパクトに結束できるため輸送コスト減
・部材は亜鉛メッキ処理でサビに強く、耐久性も高い
小回りが利くということは、様々な現場に対応できる柔軟性を持ち合わせているということです。支柱や手摺材の組み合わせ次第で、複雑な形状の建物でも、狭い土地や傾斜地でも組み立てが可能です。
○軽量でシンプルな部材
くさび足場の部材は軽量でシンプル。そしてすべてがユニット化されているため、足場鳶工の経験がない方でも、最初に作業を覚えるには適した足場です。ハンマー1本で組み立て・解体ができるという点も、未経験者にとってはメリットかもしれません。